“スマホで撮るだけ”で、AIがメーターを自動点検。異常検知まで可能な『hakaru.ai』が製造現場をどう変えるかを聞く

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“スマホで撮るだけ”で、AIがメーターを自動点検。異常検知まで可能な『hakaru.ai』が製造現場をどう変えるかを聞く

Text : АIЯI / Editor : 佐々木将史

精密さが重視される製造業において、「点検」は非常に重要な業務のひとつだ。しかし、現場での負担が大きい作業でもある。

メーターの数値を目視で確認し、手作業で記載、管理していく。データ入力までも人的作業であることが多いため、時間がかかるだけでなく、読み取り間違いや記録ミスが起きるリスクもある。

そこで、IoTやクラウドサービスを提供するGMOクラウド株式会社が開発したのが、『hakaru.ai byGMO』だ。スマートフォンのアプリでメーターを撮影するだけで、AIが数値を読み取り、記録まで行ってくれる。導入によって、点検工数の削減はもちろん、異常時の速やかな対応にも効果が期待できるという。担当者に聞いた、その内容を見ていこう。

AIによるメーター点検・管理サービス『hakaru.ai』

(GMOクラウド株式会社「hakaru.ai」公式サイトより)

hakaru.aiでは、工場などに据えられた既存のメーターを、個別に発行したQRコードと一緒にスマートフォンで撮影するだけでよい。AIによる独自の画像認識技術が組み込まれており、人による目視確認と同等の精度でメーターの値を読み取ることが可能だという。

読み取った数値は専用のアプリ(iOS、Androidに対応)を通じて、リアルタイムでWeb台帳へ記録される。集計されたデータは自動でグラフ化され、異常値を検出した場合は即座に担当者や管理者へアラートを通知する。人的ミスを防止し、点検業務の効率化に繋げるサービスだ。

対応しているメーターは、アナログメーターやデジタルメーター、回転式メーターなど幅も広い。古いメーターでもそのまま使用できる。

(GMOクラウド株式会社「hakaru.ai」公式サイトより)

2019年5月には、地下など電波が届きにくい場所で撮影したデータをあとから同期できる「オフラインモード」や、実際の数値とAIが読み取った数値に誤りがないかをその場で確認しやすい「音声読み上げ機能」を追加。6月からは、海外の現場でも利用できるよう、英語での表示や音声読み上げにも対応を始めた。

目指したのは「製造現場への導入しやすさ」

GMOクラウドは、なぜhakaru.aiを開発したのだろうか。

メーターの点検業務において、確認ミス、紙からエクセルへ転記ミス、異常が認められた場合の管理者への連絡のタイムラグや伝え漏れリスクなどは、以前から製造現場では課題となっていた。そこに着目した、業務効率化を目的とするIoTや画像認識のメーター読み取りサービスは、実はすでにいくつか登場している。

しかし、既存のサービスは「固定カメラ設置タイプ」のものが多い。その場合、メーターの数だけカメラが必要となり、多額の設備投資費がかかってしまう。また、メーター自体に通信機能がつき、自動で計測数値を転送する「スマートメーター」となると、既存メーターから取り替えるために設備そのものも停止しなくてはならなかった。

hakaru.aiがそうしたサービスと異なるのは、「メーターにQRコードを貼り、スマホアプリで撮影するだけ」という点にある。GMOクラウドの技術を利用することで、初期費用もかからない、圧倒的な手軽さを実現させたのだ。

スタンダードプランでの月額費用は、システム利用料の3万円と、読み取るメーター個数×300円の点検料のみ(どちらも税別)。点検メーターひとつから利用できる。工場の規模やメーターの数に関わらず導入できるのも特徴のひとつだ。

サービスの開発初期から利用しているローム株式会社は、そうした導入のしやすさに加え、「AI活用による汎用性の高さ」「検査から帳票出力まで点検業務すべての機能のサポートがある」点などを、同サービスを採用した理由に挙げている。

実際に「ガス圧に変動があった際も、すでにhakaru.aiでメーターごとの数値をグラフ化できていたため、膨大なデータを簡単に分析できた」という事例も出ているとのことだ。

現場の声を聞き、より『点検を楽にする』

hakaru.aiは現在、国内の大手製造会社で数社、さらにはビルメンテナンス会社、不動産管理会社などでも導入されている。

ある企業では、実際に導入を始めてからの調査で、「メーター点検にかかっていた作業工数を30%以上削減できる見込みだ」という。ほかにも、「ワンステップで点検可能なので1人で対応でき、作業負担も少ない」「データ化も自動で行われるため、計測状態を俯瞰的に確認できる」などの声が挙がってきている。

hakaru.aiは『点検を楽にする』というビジョンのもと、日々バージョンアップを重ねている。まだ研究開発の段階だが、「『据え置き型カメラ版』にも着手している」と同社は語った。

「現在提供しているスマートフォン版のhakaru.aiでは、人が撮影のために巡回点検や検針をするため、異音・異臭・汚れなど、メーター点検以外の問題にも気づくことができるメリットがあります。

しかし、完全無人で点検できれば、人が入ると危険な場所や、移動に時間がかかる遠隔地などでの活用も可能となります。業務を削減するために、完全無人にする方法と、人が巡回する方法を、ご活用シーンに合わせてお選びいただくのがベストではないかと考えています」(GMOクラウド 社長室・遠藤氏)

hakaru.aiは、企画から研究、開発、制作、運営、サポートまで、GMOクラウドの社内で一気通貫で行っている。そのため、実際の現場の声を聞き、その声をもとにスピード感を持った対応ができるのが強みといえるだろう。得意領域であるAIやセキュリティ技術などを活かした進化が、今後も期待できそうだ。

ファスト系メガネ屋での販売員として働いたのち、名古屋の某WEB会社に内勤ライターとして入社。現在は、名古屋の某企業グループ会社(ネット回線)/IDENTITY(IDENTITY名古屋・DooR)/名古屋の某WEB会社(金融系)など、フリーランスのライターとして従事。以前より雑貨屋・アクセサリー作家/大学生(建築系)/Web小説家/占い師としても活動しており、執筆領域は金融・テクノロジー・小売・ライフスタイルなど多岐に渡る。

АIЯI

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